なんでもかんでもはむり

書きたいものだけ書く。音楽、映画、本がメイン。

今週の事々(2018/11/26~12/01)

  • M-1GP 2018

「お笑い時代」もそろそろ終わりに差し掛かっているとは思うのだが、依然として「お祭り感」の演出が凄まじいM-1グランプリはやっぱり毎年楽しみにして見てしまう。

昨年のとろサーモンの優勝が「人の優勝」だとしたら、今年の霜降り明星の優勝は間違いなく「技術の優勝」。せいやのボケをきれいにさばいていく粗品のツッコミはもはや謎解きのようで、これはどういうボケなのかというのをお客さんに一瞬でわからせてしまう魔力がある。これはもうクイズや謎解きと同じ種類の快感だと思った。

去年のマヂカルラブリー枠だと思われていたトム・ブラウンが思いの外ハネてて痛快だった。ギリギリ最終決戦進出ならず、「二本目のネタは加藤一二三さんが土の中から出てくるネタなんです」というトーク志らくさんの「なんなんだ、こいつらは」というコメント、何もかもが理想的な「色物」のあり方だった。

ジャルジャルの一本目、「国名わけっこ」はいつぞやの「ピンポン」のネタに匹敵する大傑作。後藤の「なんて平和なゲームなんや」という言葉通り、彼らの漫才は誰も木津つけることなく、誰もあざ笑うことなく、ただひたすらに二人の間で完結している。そんなしょうもないゲームを必死でやってる二人を見て、ぼくたちは腹を抱えて笑う。なんて平和なお笑いなんや。

いちばん二本目が見たかったのはかまいたち

スーパーマラドーナもラストイヤーの気迫がすごかっただけにもう気の毒にさえ思ってしまった。「これからも新ネタを作って劇場で待っています、本当にありがとうございました」という武智のコメントには思わず涙がこぼれそうになった。そうだよ、芸人の本来いるべき場所は劇場だ。来年はもっと劇場に通ってみようかしら。

ゆにばーすにはいつか本当に優勝して川瀬名人が引退するところを見たいので、いつか本当に優勝してほしいし、できる力量は持ってると思う。でも今年のあれはめちゃくちゃ悔しいだろうなあ。

審査員、なんだかんだ文句言われがちだけどバランスは良いと思う。めちゃくちゃ保守派のオール巨人上沼恵美子(まあでもミキ98点はないでしょうに)がいて、きちんと新しいものを評価するベテランとして松本人志志らくさん(個人的審査員MVP)がいて、中堅の実力者中川礼二、サンド富沢、ナイツ塙がいる。これ以上は望めないような。少なくともキングオブコントよりは全然いいと思う。

しかし今年はジャルジャルスーパーマラドーナもいなくなって、いろんな新しい風が吹きそう。アキナの敗者復活敗退コメント「うわーーーーー・・・まあまた来年頑張ろ。」というコメント通り、また長い一年が始まるんだろうなあ。

↓今週触れた作品のリスト↓

<音楽>

[Alexandros]『Sleepless in Brooklyn』(2018)

Anderson .Paak『Oxnard』(2018)

The Braxtons『So Many Ways』(1996)

Buju Banton『'Til Shiloh』(1995)

CRAM『The Lord』(2018)

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dogearから出ているビートメイカーのデビュー作。カナダ・トロントでの活動歴もあるということでその人脈を活かしDexter Fizz、Fly Anakinなどの現地のラッパーも参加している。今年のジャパニーズ・ヒップホップはプロデューサー作の良作が相次いでいるけれど(illmore、KM、EVISBEATS、jimenusagi x Sweet Wlilliam、STUTS、DJ RYOW、mabanuatofubeats...)、この作品もかなり良い。

Drake『So Far Gone』(2009)

Guru Guru『Känguru』(1972)

Jedi Mind Tricks『Legacy of Blood』(2004)

illmore『ivy』(2018)

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ただただ「いい感じ」の曲がたくさん入ってるアルバム。正直どこかで聞いたことのあるようなテイストのトラックやラッパーたちばっかりなんだけど、ここまで高いクオリティでやられると感心してしまう。特に何も考えず、何かをしながら聞いてれば気分がいい感じになる。

Lennie Tristano & Warne Marsh『Intuition』(1966)

Loopy『KING LOOPY』(2015)

The Marcus King Band『Carolina Confessions』(2018)

MC漢 & DJ琥珀『MURDARATION』(2012)

Metro Boomin『NOT ALL HEROES WEAR CAPES』(2018)

Myles Kennedy『Year of the Tiger』(2018)

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loudwire.com

ハード・ロック系のメディアLoudwireが年間ベストを発表していて、その1位だったのがこの作品。もともとはGuns 'n RosesのSlashのソロプロジェクトで歌ってた人の、ブルースを基調としたアコースティック作品。もはやハード・ロックじゃないじゃないか。この年間ベストにはMike Shinodaの作品も入っていたり、もともとハード・ロック系の音楽をやってた人ならなんでもありなのか、という無節操な感じがひとジャンルの終焉を観ているような気がしてなんだかとても寂しい気持ちになった。

NAGAN SERVER『NR』(2018)

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ジャズ✕ヒップホップの試みは世界のトレンドと比べて日本ではあまり目立っていないのだけれど、このアルバムはそれをかなり高いレベルでやってのけている。なんでもベースを弾きながらラップするようで、ライブが見てみたいなあ。

The O'Jays『Survival』(1975)

The Prodigy『No Tourists』(2018)

ReiREI』(2018)

ROTH BART BARON『HEX』(2018)

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フォーキーでありながらモダンで、しかも壮大なサウンドスケープ。日本語の歌詞がきれいに聞き取れるのもすごくよい。どこかThe Bandを思い出させるのは、ゴスペルを始めとする黒人音楽のエッセンスが散りばめられているからだろうか。

Syd Barret『The Madcap Laughs』(1970)

Tee Grizzley『Still My Moment』(2018)

Teeny Tim『Thousands』(2018)

TOYOMU『TOYOMU』(2018)

TWEEDEES『DELICIOUS.』(2018)

Tyler, the Creator『Music Inspired by Illumination & Dr. Seuss' The Grinch』(2018)

ZAZEN BOYSZAZEN BOYS 4』(2008)

6ix9ine『DUMMY BOYS』(2018)

沢田研二『MIS CAST』(1982)

乃木坂46『帰り道は遠回りしたくなる』(2018)

フィッシュマンズ『LONG SEASON』(1996)

ザ・ブロードサイド・フォー『若者たち〜ザ・ブロードサイド・フォー・フォーク・アルバム〜』(1966)

向井太一『PURE』(2018)

森高千里『ROCK ALIVE』(1992)

<書籍>

金成玟『K-POP 新感覚のメディア』(2018)

大島智子『セッちゃん』(2018)