なんでもかんでもはむり

書きたいものだけ書く。音楽、映画、本がメイン。

今週の事々(2018/09/25~09/30)

休刊自体は別によくも悪くもないと思うんだけど、このことで「マイノリティの声ばかり尊重される、生きづらい世の中だ」なんて言っている人がいて愕然とした。1.マイノリティの声「ばかり」尊重されているのならばそもそもマイノリティという区分自体が生まれない、2.そして「生きづらさ」を切実に日々感じているのはマイノリティの方である、という想像がなぜできないのだろうか。

休刊になったのはまず『新潮45』という雑誌が詭弁を詭弁で養護するというとんでも特集を組んだからで、それは編集部・筆者が悪い。そしてなんでそんな事になったのかと言うとそもそも杉田水脈という人がありえない発言を繰り返したからで、それは決してマイノリティの方達の責任ではない、ということもなぜ想像できないのだろうか。ダウンタウン・浜田のブラックフェイスの時から何も学んでいないということになる。こういう人たちにとっては従来のやり方・あり方に異を唱えられることはただただ「めんどくさい」ことでしかないんだろう。そんな手合いばかりなのであれば「保守」なんてものはくそくらえだ。本当に。

しかし、本当に憤りすぎて「無知だ」「呆れる」という言葉がつい口をついて出てきてしまうのだけれど、それはいわゆるネトウヨの人たちも好んで使う語彙で、なんだかためらわれてしまう。

miyearnzzlabo.com

(モーリー)そして外から見てる人たちは、その同一の小川さんの論文を「もう読むのもおぞましい」と。そして杉田さんの論文も改めてあちこちで紹介されていますけども。「断片だけを読んでもおぞましいから、本編なんか手にとって読むものか!」ってなるわけですよ。そうすると、その隙間に擁護する人は「ほら! 全文を読んでいない。小川さんの論文もちゃんと読めばわかるはずなのに、読んでいない。曲解をしている」という風に、あくまでも平行線に行ってしまう。この現象がございます。

本当にそのとおりで、現状ではお互いに議論が冷静に進まないほどお互いの認識が180度きれいに分断してしまっている。だからお互いに完全に自分たちが100%正しいと思っているし、相手が100%間違っていると考えてしまっている。

でもこんなことを思ったところでぼくはぼくの立場が間違っているとは一切思えないのだから苦しい。「わかりたくもない」というのが正直なところだし、でもそれでは向こうと同じである。表裏一体のジレンマである。

↓最後に今週触れた作品のリスト↓

<音楽>

Animal Collective『Tangerine Reef』(2018)

Aphex Twin『Collapse EP』(2018)

Birds of Chicago『Love in Wartime』(2018)

Blood Orange『Negro Swan』(2018)

Brandon Coleman『Resistance』(2018)

Channel Tres『Channel Tres - EP』(2018)

Char『Char』(1976)

Charlie『Chario』(2018)

City Girls『Period』(2018)

Freelance『Yes Today』(2018)

HONNE『Love Me / Love Me Not』(2018)

Jungle『For Ever』(2018)

Kirk Franklin & God's Property『God's Property from Kirk Franklin's Nu Nation』(1997)

Minchanbaby『ひとりのテロリズム - EP』(2018)

Nyeusi & Justin Brown『Nyesui』(2018)

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realsound.jp

こちらの記事で紹介されていたもの。上にあるFreelanceもそうです。こちらもすごく良かった。ジャズもジャズでコレクティヴを追う面白さが最近わかってきてすごく楽しい。Justin Brownという人はブレインフィーダー周りのツアーメンバーとしても活動しているし、このアルバムで鍵盤を弾いているJason Lindnerは先々週くらいに聞いたDonny McCaslinとの共演でも知られる。アルバム自体はエレクトロニック色が強いんだけどJustinのドラミングのスリリングさだけで十分聴く価値あり。

PEDRO [BiSH AYUNi D]『zoozoosea』(2018)

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アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチに続いてBiSHからアユニ・Dもソロデビュー。彼女はベースボーカルを担当し、バンド形態での活動のようだ。上のライブ映像では田渕ひさ子を迎えて「透明少女」をカバー。でもここまで相次いでソロデビューとかされると、どうも内輪向けのサービスであるようにしか思えなくてイマイチ乗り切れない。クオリティもずば抜けてよいわけではないし、惰性でやってない?稼ぎ時であるのはわかるけれど。

slowthai『RUNT - EP』(2018)

SYMPATHY NERVOUS『SYMPATHY NERVOUS』(1980)

Tangerine Dream『Electronic Meditation』(1970)

Unknown Mortal Orchestra『Sex & Food』(2018)

w.o.d.『webbing off duckling』(2018)

War『Why Can't We Be Friend?』(1975)

YDIZZY『TROCKSTAR Season 1』(2018)

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徹底的にダークでストリートで激烈。そんな雰囲気で裏街道を邁進中のKiLLa所属のラッパーのソロアルバム。アティテュードは完全にパンクのそれで、尾崎豊の名前がリリックに出てくるのも違和感なし。トラックにも歪んだギターの音が多く使われていて大音量で聴くと最高。ライブもまたすごそう。「Byuuun!」での裏声ラップや「KiLLa Band」でのBLAISEのこれまで聴いたことのないようなラップの発声法など、とにかくラップという表現の可能性が広がっていく瞬間を目撃しているような気がする。

荒井由実『コバルト・アワー』(1975)